誰にも頼まれていないのに伊東市の観光地を紹介する謎の小説
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伊東駅死番線 第五章 会議室
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「地図を確認しましょう。あの時ぶらんぽ電車は、伊東駅から一碧湖まで一直線に市街地を突っ切り競輪場やかどの台分譲地を越えて行けば早いのに、そうしなかった。何故かしら。もう一つ。伊東駅から出発する時、不自然なくらい上昇し、柏峠や大室山ではかなり下降したわね」と分析好きな百合さん、伊東市の地図にぶらんぽ電車の飛行コースを赤鉛筆で描く。なるほど、伊東市の西へ円を描くようなコースになる。かなりの遠回りだ。
「伊東駅周辺や市街地には避けたいものがあり、柏峠や大室山には得たいものがある…ということですか」私の頭ではこの程度が精一杯です。
「そう、柏峠の天狗や大室山の大蛇の霊力が少しでも残っていれば得たかったのでしょう。では、避けたかったものは何?」
「駅とか街とかにぎやかなとこが嫌いなのかなぁ」と能天気な美香。
「…赤牛さんが嫌いなものといったら?」
「ああ、お守りねぇ」
「そう、仏現寺のね。伊東で仏現寺と同じくらい妖怪が避けたい場所は?」
「仏現寺と同じ…あ、七福神!」たまには頭が回る私。
七福神とは、伊東市内に仏現寺を含め七か所あるお寺と神社のこと。駅裏には弁財天の松月院、大黒天の朝光寺。市街地には毘沙門天の仏現寺の他に、寿老人の最誓寺、布袋尊の東林寺、恵比須神の新井神社。一つだけ離れて荻に、福禄寿の林泉寺がある。
「そうか!あの時、林泉寺の方に逃げたから龍は追ってこなかったんだ!」
「正解、だから私達はこれから七福神を回って…」
と、どたどたと観光課の職員が駆け込んできた。
「お、お前ら、ぶらんぽ電車で一碧湖連れてかれたって言ったよな?テレビ見てみろ…」

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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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