誰にも頼まれていないのに伊東市の観光地を紹介する謎の小説
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伊東沖海戦 第二章 按針メモリアルパーク
「どうして三浦按針が伊東の街を襲うの?按針祭とかしてあげてるじゃん!ありえない!」
ウィリアム・アダムス像にどなりつける美香。伊東マリンタウンからの帰り道、私達三人は何かヒントになることでもあるかと按針メモリアルパークへやって来た。松川の河口付近、なぎさ橋のたもと。ウィリアム・アダムスやサンブエナベンツーラ号の石像がある、ごく小さい公園だ。
サンブエナベンツーラ号
西暦1600年、関ヶ原の戦い前夜、豊後の国に日本人には見慣れぬ南蛮船サンブエナベンツーラ号が漂着した。幽霊船のようになった船の中、もはや残り少ない乗組員の中にイギリス人航海士ウィリアム・アダムスが居た。徳川家康が引見し、その人柄と教養によりアダムスはたちまち気に入られる。西洋の学問を教えたり通訳をしたりしているうちに、西洋の船を作ってみろと無茶な命令を出された。造船所に選ばれたのは、江戸に近く、天城山の良材、腕のいい船大工、手ごろな川が揃っていた伊東。松川の河口、つまり現在の按針メモリアルパーク付近で、日本最初の洋式帆船が建造された。ウィリアム・アダムスはその功が認められ家康の旗本となり、三浦按針の名を与えられる。
激怒する美香を抑えるように冷静に百合さんが呟く。
「たぶん…あれは三浦按針そのものじゃないわ。よく調べましょう」
按針メモリアルパーク
三人、ウィリアム・アダムス像の前に立ち顎髭に覆われたその顔を見上げる。
「あれ?」幾ら外国人にしても鼻がたかすぎるような。白人ってあそこまで赤ら顔だったっけ?…てゆうか銅像が赤いわけない!にやりと笑ったその顔、まさか!
「お嬢さん方、お久しぶり」
「その声は…柏峠の天狗!」
おさらい。伊東から中伊豆へ抜ける峠を柏峠といいます。そこに数百年前に天狗が住み着き、旅人や村人に悪さをした。そこで仏現寺のお坊さんが天狗の住処らしい峠の大きな松の前で、七日七晩も経を読んだ。日数は嘘っぽいけど。そしたら、松の木の上の方から巻物が降ってきた。そこに書かれた文字は誰にも読めなかったのに、天狗の詫び証文であることは何故か分かっている。そこんとこは小一時間突っ込みたいけど置いといて、以前、天狗が美香に憑りついて詫び証文を破かせ、天狗が復活。私達三人でなんとか退治したけど死体は発見できなかった。
天狗と気づくや、さっとポケットに手を入れる私達。
「また、仏現寺のお守りか?芸が無いのう」
あれ?今日はなんか余裕があるなこの人…いやこの妖怪。
「面白いことを教えてやろう。今度は伊東の海岸を破壊してやろうと思うてな、手石島で準備をしておる。興味があれば来るがよい。歓迎するぞ」
言い捨てて背中からばっと羽を出すと、観光会館の上を越え南へ飛び立ってゆく天狗。懲りない妖怪さんだねぇ。
手石島へ来いって?たぶん罠かな。

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