誰にも頼まれていないのに伊東市の観光地を紹介する謎の小説
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伊東沖海戦 第五章 伊東市役所
市役所
伊東市役所の八階にあるスカイレストラン浜風の窓からは、伊東の市街地から伊東港まで見渡せる。職員の他に一般市民も利用できる食堂だ。普通の社食っぽいメニューもあるが、伊東の海の幸を使ったメニューもある。窓際の席に三人座って食事を始めた。これまでの状況を冷静に分析して話す百合さん。一応は真面目な顔をして聞き役に回る私。話も聞かず、海鮮伊豆ちらしの椀を抱えてにこにこ楽しそうに食べている美香。いつもながらの三人ではある。
「…つまり、天狗が三浦按針に化けたのは、伊東市民に三浦按針に対する不信感を起こさせるためでしょう。仮に伊東最大のお祭り按針祭が廃止されたら、伊東市民が自分で伊東の街を滅ぼしたも同然だから…」
「あ、あれぇ」と美香が突然立ち上がった。「あ、あそこ…」
色んなものを見つける子だ。今度は何が…
窓の外を眺めると、青空の下の伊東港、青い海にサンブエナベンツーラ号が!離岸堤の間を抜け、松川の河口付近に停泊している。呼んでもいないのに何で来るかねぇ。
「いきなり街を壊さないのは…私達を誘ってるわね」と立ち上がる百合さん。
「どうすれば…」おろおろ立ち上がる私。
「あそこに行けばっ」と美香が急に駈け出した。
「美香!どこへ行くの?」と問う私。
レストランを飛び出た美香、エレベーターのボタンをばんばん叩いている。周りの職員たちが呆れてこちらを見ている。私と百合さんが追いついて
「落ち着いてよ」「どうしたの?」
と尋ねた時、ドアが開いた。
「とにかく乗って!」と美香に促され三人乗り込んだ。
下ってゆくエレベーター、その透明な壁から市民ホールのサンブエナベンツーラ号の模型が見える。やはり、さっき伊東港で見たものとそっくりだ。そのそばに建造当時の様子を描いたパノラマ模型。
「それで、どこへ行く気なの?美香」
「もちろん…音無神社」

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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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