誰にも頼まれていないのに伊東市の観光地を紹介する謎の小説
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日蓮伊豆法難 第十章 四恩鈔
「シオンショーたら、何でごぜえます」
「うむ、一切衆生の恩、父母の恩、国主の恩、三宝の恩の四つの恩についてこの書で述べておるゆえ四恩鈔と名付けたのじゃ」
「父母や三宝を敬うのは、よく分かるけんど…」
「わしが一切衆生や国主を敬ったらおかしいか?」
「へえ、失礼だども、日蓮様はよく念仏衆の衆生にけなされるお人だで…」
「ふふ、そうじゃな。だが考えてもみよ、一切衆生がおらなければ、衆生無辺誓願度、つまりあらゆる人を救う誓いをわしは立てられなかった。また仮に念仏衆がおらなんだら、念仏衆を改心させるという功徳を積むことはできなかった。一切衆生に恩を感じてこそ、法華経を広められるというものだ」
「ふうん。だども、そげな広い心を待つのはおらには無理だなあ」
「いや、一足飛びには無理じゃ。少しずつ修行してゆけばよい」
「そんで、国主つうたら、鎌倉様だべ?なんでまた、日蓮様を流罪にした鎌倉様に恩を感じるだ」
「まあ、お主には分かりにくかろうな。わしは伊東に流され、まないた岩の上に置き去りにされることによって、生死の具縛、つまり生きるか死ぬかなどと思い煩うことに見切りをつけることができたのじゃ。あの時お主も言うたように、わしはまないた岩から泳いで逃げられたかも知れん。じゃが、逃げずに自分の命への拘りを捨てられたのは、国主が伊豆にわしを流してくれ、まないた岩に置き去りにされたからじゃ。それゆえ、国主へ恩を感ずるというわけじゃ」
「ううん、分かるまではおらは大分修行せにゃいかんなあ」

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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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